省エネ設備だけに頼らない 人間の知恵もフル活用[Case388]

株式会社精工 つくば工場

茨城県土浦市

製造業

関東

従業員101~300名

スタッフの連携

スマートメーターエリア

空調管理

設備改善

電力コンサルティング

見える化がもたらした省エネ成功のポイント

省エネアイデアと設備改善で空調負荷を軽減

同工場でもっとも多くの電力を消費しているのは、印刷加工機。そこで生産に支障が出る機械は止めず、空調の調整でデマンド対策を行った。一括操作パネルで各部署の空調の温度を1℃上げ、デマンド値が確定する10分前に一部を停止する。この取り組みで契約電力は690kWから635kWに低減した。その後、工場の増設で契約電力は上昇したが、省エネの工夫や設備改善によって空調の負荷を抑え、使用電力量の低減につながった。

  • 警報時は空調の温度を1℃上げる
  • デマンド値が確定する直前10分のみ空調を停止
  • 空調に負荷をかけない仕組みづくり

導入効果

契約電力(kW) 2011年 690kW → 2012年 635kW 7.9%DOWN 使用電力量(kWh) 2010年7月~2011年6月 2,114,681kWh → 2011年7月~2012年6月 1,983,125kWh 6.2%DOWN
  • 取材時期:2017年7月
  • 導入時期:2010年4月

わかりやすいデマンド警報が導入の決め手

2007年に竣工した同工場は、太陽光パネルや天窓、LED照明などを設置し、エネルギー消費を最小限に抑えた環境配慮型の工場。2010年、電力の使いすぎをキャラクターの表情と音で伝える「SMARTMETERERIA」に魅力を感じ、他社のデマンド監視装置から切り替えた。工場長の五島一成氏は、機械の消費電力一覧表を作成し、電力の使用傾向を把握することから始めた。もっとも電力を消費していたのは、1台あたり50-80kWの印刷加工機だったが、生産に支障が出ないよう機械は止めず、空調の調整によるデマンド対策を講じた。

第2工場2階の太陽光パネル

人間心理を考慮した省エネの工夫

電カデータを監視するのは、工場の中心にある製造管理部門。警報時には、一括操作パネルで各部署の空調の温度を1℃上げ、それでも鳴り止まない場合は、デマンド値が確定する10分前に一部を停止する。そこで五島氏は人間心理を考慮した省エネの工夫を行う。
「人間は空調の温度を上げたり、消したと知った途端、過剰に暑く感じるものです。一時的な処置は、あえて従業員に周知しません。空調のパネルも設定温度が見えないよう目張りしています」。
こうして1年で契約電力は690kWから635kWとなり、大きくコストを低減できた。

目張りした空調のパネル

手製グッズとアイデアで空調の負荷を軽減

2012年、生産量の増加に伴い、同等規模の第2工場を増設。契約電力は1,419kWまで上昇したが、引き続き省エネ意識を維持している。包装機械課課長の宮崎正哉氏は、室外機への散水や遮光ネットの設置、グリーンカーテンの育成で電力使用量の削減をフォローする。さらに、普段空調を稼働しない倉庫の屋根にはタイマーで自動散水、排熱のある機械にはダクトを設置することで空調の負荷を軽減した。新たな設備に加え、従業員の協力と工夫が、省エネを一層進めている。

室外機への直射日光を遮断

Comment

自部署の生産や就業環境を守りながら省エネを両立させるため、責任者には葛藤が生じることもあります。しかし、それはすべてにおいて真剣だからこそ起こることで、よい効果だと感じています。何事も意識することが大切。そのきっかけを電気の「見える化」が果たしてくれています。

工場長 五島 一成氏(左)、包装機械課課長 宮崎 正哉氏(右)

企業概要

事業内容 フィルムニ次加工メーカー
従業員数 150名
所在地 茨城県土浦市
URL https://www.seikou-web.co.jp/

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