今月のことば:ラニーニャ現象とは?

今月のことば

「今月のことば」...最近話題の環境・エコ・省エネに関することばを解説します。

今冬はラニーニャ現象の発生により、厳しい寒さが訪れる可能性があります。

ラニーニャ現象とは、南米のペルー沖の海面温度が平年より低くなる現象です。ラニーニャは、定常的に吹く東風(貿易風)が強まることに起因しています。南米から太平洋に吹く東風が強まると、太平洋の西側にある暖かい海水が西側にとどまり、太平洋全体の海面温度が下がります。さらにインドネシア付近の暖かい海水はその場に停滞し、積乱雲が発達します。そうすると日本上空は高気圧におおわれます。気象現象なので必ずではありませんが、日本上空の高気圧により夏は晴天が続き猛暑に、冬は西高東低の気圧配置が強まるため厳冬になる傾向があります。南米の気象の変化が遠く離れた日本の気象にも影響を与えるのです。ちなみに、ラニーニャとはスペイン語で「女の子」という意味。1985年にアメリカの海洋学者がこの名称を提唱し、定着したそうです。

また、ラニーニャの逆の現象で東風の弱まりによる海面温度の上昇をエルニーニョ現象といいます。

2020年9月、気象庁は「ラニーニャ現象が発生したとみられる」と発表しました。まだ記憶されている方も多いと思いますが、2018年2月に福井県で記録的な大雪が降ったのもラニーニャ現象の影響といわれています。この時は豪雪のため道路で1千台以上の車が立ち往生し、物流がストップしました。今冬も厳冬となり大雪が降る可能性があるかもしれません。長期予報などをチェックし、早めに大雪に対する準備を行い、備えあれば憂いなしとしたいですね。

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